しおちゃん
神奈川県出身
光秀(フレンチブルドッグ12歳)、信長(フレンチブルドッグ9歳)、家康(ピットブル6歳)、利家(ピットブル1歳)の4頭の愛犬と暮らす。
ドッグフードフードコンサルタント
ドッグイベントオーガナイザー
イベントコンサルタント
食品衛生責任者
愛玩動物食品許可
過去イベント実績(協力を含む)
・ぶる祭
・裏ぶる祭
・ドッグハンドメイドマーケット
・わんドッグマルシェ
・ドッグオンパーティー
・ブルハロウィン
・WITH a BULL Market
・B Dog Fes2022 等
その他コラボ企画やイベント運営に携わっている。
O TO MO(おとも)ができるまで
生まれたときから、山の中で動物たちとずっと暮らしていました。
犬が4匹、うさぎに猫。田舎の飼い方なのでみんな外飼いで、猫も家に入ったり外に行ったり、うさぎは縁の下が部屋だったり、そういう環境でした。
そんな風に常に動物がそばにいたので、私は動物がすごく好きです。
大人になって、25~6歳のときだったかな、自分で初めて飼った犬がフレンチブルドッグ、いまの長男、光秀でした。
このコを迎えたとき「やっぱり私は犬が好きだから、犬の仕事がしたいな」と思いました。
それまでは別の仕事をしていたんですけど、人生は一度きりだし、やりたいことをやろうと思いました。
そんな想いに、たまたま重なったのが、光秀の食事について、でした。
全然ゴハンを食べなくなって、おしりの毛は剝げちゃうし、なにをあげても食べなくて、すごく悩んだんです。
で、色々と調べて調べて、生の馬肉にたどりつきました。
そして馬肉屋さんに馬肉を買いに行くなかで、いろんなお話を聞くことができ、また自分でも調べるようになりました。
そしたら光秀がゴハンを食べるようになって、みるみるうちに良くなっていったんですよ。
光秀の食事のことと、犬の仕事をしたいと思ったことがちょうど重なって、「じゃあ馬肉屋さんで働こう!」と思いました。
そうすれば自分の知識をもっと深められるし、それに自分のコと同じような悩みを持っている人たちの助けになれればいいなと思いました。
そしてしばらく馬肉屋さんで働きました。
長男 フレンチブルドッグの光秀
馬肉屋さんで働くうちに、そこは馬肉専門店なので、馬肉の販売をしないといけないんですけど、それが自分の気持ち的に許せなくなってしまいました。
だって犬たちが食べられる肉って、馬肉だけじゃなくて、無限大にあるんですよね。それなのにお店では馬肉しか勧められない。
だからお店を卒業して、自分でやろうと決めました。
そして、犬の食事の相談を聞いたりすることを始めました。
飼い主さんたちの悩みは、一番は病気です。
そして二番目に悩んでいるのが、素材選び。人づてに聞いた内容や、誰かがやっているからということをやって失敗をしてしまう人が多いんですね。
だったら、自分の知識を使って、いろんな会社さんに作ってもらったらいいじゃないかと思って、フードコンサルテーションをするようになりました。
それでもまだこれは自分のやりたいところではないなというところにたどり着き、「それなら自分で作っちゃおう!追及して自分でやっちゃったほうが話が早い」と。
そうしてできたのが『O TO MO』というふりかけ屋さんです。
ぶる祭について
最初は軽いきっかけでオフ会をやっていました。
で、これだけ人数が集まれるならイベントにしてしまおう、と思いました。
ただ、やるなら、ひとつのイベントとして縛ってしまうのではなく、いまいるコたちをたくさん可愛がった分、新しい家族を待つコたちへ還元できるような、そういう活動のイベントにしようと思いました。
それが今年で7年目となる『ぶる祭』です。
『ぶる祭』は、参加自由、予約不要、誰でも来てOKというイベントです。
そして、犬を絶対に最後まで面倒見てもらうためにするべきことっていうのを考えてもらうために、入場料をいただいています。
いただいた入場料は、経費を差し引いたあと、責任もって保護団体様へ寄付しています。
「保護犬がいます。誰か家族になってください」とか言うのは簡単です。
言葉ではわかっていても、どうやって保護犬たちを支えていけばいいのかわからない、ということにぶち当たるんですよね。
「どこに寄付すればいいかわからない」「保護犬に対してなにをすればいいのかわからない」「頭では理解しているけど、行動になかなか移せない」
そういった問題が一般の飼い主さんにはよくあります。
『ぶる祭』では、入場料を支払っていただくことで、みんなで寄付をする、という形を作っています。
意識としては薄かったとしても、みんなでやっているんだよ、みんなで作っていくぶる祭なんだよ、というのを理解してもらうっていうのが、7年の間でやってきたことのすべてです。
私がメインで一番力を入れているものは、食事です。
私自身は「挫折してもいいから、失敗してもいいから、とにかくやろう」という感じでやっています。
でも失敗に関しては、動物の命に関わる失敗は絶対にしない。
病院にかかっているコであれば、お医者さんの意見を参考にしながら、お医者さんと飼い主さんと私で連係プレーをとるような形で、ご飯を勧めていくという感じです。
私、ご飯に対しての否定的な考えは一切持っていないんですよ。
ドライフードだからダメとか、手作り食だからいいとか、そういうのは全然ありません。
粗悪と世間で言われているフードを食べ続け、20年生きた犬もいます。
じゃあそれはなぜかと言ったら、もしかしたらストレスフリーな生活をしていたのかもしれないし、そのコの身体が元々強くて長生きしたのかもしれない。
だから、極端に砂糖ばっかり食べてるとか、そういうのじゃない限りは一切否定はしません。
アレルギーについてもそうなんですけど、アレルギーとひとことで言っても、本当にそのアレルギーなのか?
病院でアレルギーと結果が出たから「あげない」ではなくて、飼い主さんにはもっと奥深いところを自分で調べて、自分で学んでいってほしい。
人から聞いたことの真似事をするのではなくて、自分の犬のために、自分の犬をよく知るために、ちゃんと掘り下げて勉強してほしい。
そういう発信もこめて、ふりかけ屋さんをやっています。
でも、ふりかけ屋さんやっているからって、私、うちの犬に毎日ふりかけはやっていないんですよ。
飼い主さんにも、他社さんでその犬にあった良い商品があったら、それをお勧めしたりもします。
とにかく、犬のためを思って、選びます。
あと、飼い主さんには、タンパク質の摂取を大事にしてほしいです。
形とか、パッケージの見た目の可愛さとかに惹かれたりする飼い主さんが多いから、中身をきちんと見て、犬を犬として見て、食事を与えてほしいなと思います。
次男 フレンチブルドッグの信長
いままで食べたものを急に食べなくなって、違うものをばくばく食べるようになった、となったとき、「これまであげていたのは飽きちゃったのね」ではなくて、なぜそれを突然食べるようになったのか、というところを飼い主さんには見てほしいと思います。
人間で言うと、すごくストレスを感じたときに、辛いものを食べたくなるとかありますよね。
たとえば私、最近、野蒜(のびる)にハマってて、「なんでだろう?」と思って、野蒜について調べたんですよ。
そしたらビタミンKが豊富なことが分かって。
ビタミンKは出血を止める作用があるんですけど、私、花粉症で、いますごい鼻血出すんです。
「だから食べたいんだ!ナットク!」って思いました。そういう風に結果が出てくるんですよね。
だから犬が、●●は食べなくなって●●を食べるようになった、となったときに、「身体のどこかが悪いのかもしれない」「改善したいところがあるのかもしれない」とフォーカスすると、もっと犬と向き合えると思います。
三男 ピットブルの家康
犬の食事についての活動で印象に残っていること
印象深いことばかりで正直選べないです(笑)
我が家の信長の話になりますが…
先天性の消化器官石灰化があり、病院で発覚した時には余命宣告を受けていました。
助かる方法は、石灰化した場所を削るか、(または、すぐ石灰化はするが)胃に穴を開けるかの二択でしたが、先生と話し合いながら、食事の提案をし合い、宣告からもう6年、今も元気に過ごせています。
あとは、生まれたときからずっとお手伝いさせてもらってきたコのことです。
母犬のおっぱいから卒業して、いざゴハンを食べるっていうときの、スタートのゴハンを半年間、お世話させてもらいました。
そして、おなかが強くて、体つきもしっかりしたコに成長してくれました。
いまも元気に生活ができているので、それを見ていて、やっぱり最初の食事の大切さと、運動の大切さをより実感しました。
どんな飼い主さんが食事の相談に来られますか?
一番多いのは癌。
二番目は関節ですね。
三番目は犬のご飯について取り組みたいっていう飼い主さん。
いま現在に関しては、食事の講師は一切やっていません。
でも、OTOMOでふりかけを販売をするにあたって、食材一つ一つの与え方については、その場でしっかり説明させていただいています。
その際、その犬の引き出しっていうのを飼い主さんからたくさん引き出して、答え合わせしながら、販売させていただいています。
OTOMOは、わんちゃんねこちゃん小動物用の専門の移動販売、ご飯やおやつやふりかけの移動販売という形です。
配達をやっているところや、イベント出店、路面店出店はたくさんありますが、ペット系の移動販売は、うちが日本初、日本唯一だと思います。
四男 フレンチブルドッグの利家
自分に肩書をつけるとしたら?
犬の何でも屋さん。
こないだ「自分でなんでもやらないと気が済まないタイプだから、塩ちゃんって変態だよね」と言われました(笑)
「犬の楽しいことやってます」って感じかなぁ。
たとえば、私が主催するイベントは、出店者様も「あ~楽しかった」と思ってくれるようなイベントを目指しています。
とにかくみんなで楽しく、犬とハッピーに過ごせる空間っていうのを常に考えています。
犬業界っていろんな業種や派閥があると思うんですけど、そういったのを無くしたいという気持ちが強いです。
みんなで仲良く、お互いに補えるところは補っていけるのがいい。
同業種だったとしても、「うまく重なって、やっていこうよ、Win-Winの関係になりましょ!」っていうスタンスでやっています。
そしてそれがもっと広がってくれたら嬉しいなと思います。
そしたらもっと犬たちも楽しく過ごせるし、保護犬たちも減ってくるだろうし、そういうところに繋がっていくんじゃないかなと思います。
犬って本来、身体も頭もどちらも使うわけで、なにより大事なことは、頭を使うこと、身体を動かすこと。
それを無くしてしまったら、食べることと寝ることしかなくなってしまう。
そして後からついてくるのが、食事と寝ること。
その中間に、飼い主さんとのコミュニケーションがあるんじゃないかなと感じているんですね。
最近その部分で偏りが大きいと思うので、そういったことも含めて、イベントで発信していけたらいいなと思います。
ふりかけやぶる祭以外に塩山さんが手掛けるイベントやグッズ
「@coastal_kennel_homies Coastal Kennel Homiesは仲間内4人で立ち上げたHappyをお届けするチーム」
「@w1th.a.dog ハンドメイドで思い出の一品を♡
ラグマットやインテリア小物を一つ一つ丁寧に仕上げ販売しています!」
理想の犬との暮らしは?
自然のなかで、人も犬もいないところで、自分の犬たちと向き合っている時間がすごく好きなんです。
私がストレスフリーな状態だと、犬たちもストレスフリーで、楽しんでくれるので、その環境を維持するのが理想です。
休みの日は山行ったり海行ったり、なるべく人がないところに行って遊んでます。
今後やりたいこと、目指していることは?
目標は、犬の仕事を辞めること、です(笑)
辞めて、自然の中で、自給自足しながら、犬と暮らす。
犬だけを見て暮らす。
私に生食を教えてくださった、師匠みたいな方がいるんですけど、その方が現在、完全に仕事を辞めて、犬と山籠もりして、山で暮らしているんですよ。
自給自足で、人と一切関わりを持たないで、仙人みたいな生活をしているんです。
それが本当に素敵だなって思っていて。
でも、私、虫嫌いなんで、できないと思うんですけど(笑)
私、狩猟もお手伝いさせてもらっていて、生け捕りをして、皮を剥いで、お肉にして、っていうのを狩猟の師匠に教えてもらいながらやっているんですけど、考え方がすごく変わりました。
ひとつひとつの「素材」っていうものを大切にしないといけないなっていう気持ちが強くなりました。
弱肉強食、医食同源という意味に対して、改めて感謝の気持ちを持ったりとか、山に対して「ありがとうございます」っていうのは、こういうことなんだなと。
いまは生活する術を勉強している、準備をしているという感じですね。
これからもやりたいことをやっていきます。
畑とかもやりたいですね。それも理想です。
ドッグトレーナー三嶋悠花子さんより
「塩山さんとの出会いは7年前ぐらい、愛犬の食事がきっかけで出会いました。
明るくてとても親しみやすく、“信念”が強くあり、犬愛に溢れている方です^^
その犬にあった良い食事、筋肉のつき方により必要な運動など、食事・体・精神と全部を大切にしていらっしゃいます。
そして塩さんやお仲間さんが主催となりイベントを開かれて、犬社会全体がもっと楽しく良くなるようにと、素晴らしい取り組みをされていて、皆さんにもぜひ、塩さんのこだわりの美味しいおやつを愛犬・愛猫達に手に取っていただきたいな〜と思い今回ご紹介させていただきました!」